よく地球温暖化で北極の氷がとけたら、水面が上昇するというのがある。
これはアルキメデスの原理からすると、間違いである。
アルキメデスの原理というのは「物体にかかる浮力の大きさは、物体が押しのけた液体の重さに等しい。」
物体が押しのけた液体の重さ、つまり水面下にある氷の体積分の水の重さと、水面からつきでた部分と水面下の部分と両方あわせた氷全体の重さがつりあっているということである。
氷が全部とけて水になると体積はどうなるだろう。
氷が全部とけて水になったときの重さを考えると、氷全体の重さは、水面下にあった氷の体積分の水の重さであった。
だから氷が水になれば、重さはかわらないのだから、体積は水面下にあった氷の体積分になる。
よって水面の高さはかわらないということになる。
ただし注意なのが、南極など陸地のうえに氷がある場合。
それらの氷は水に浮いていないから、陸地のうえにのっかるだけの氷がとけて海に流れ込めば当然海の水の量はふえる。