人はなぜ書くか

人はなぜ書くのか。

結局のところ、「忘れてしまうから」だと思う。

いまこうして「人はなぜ書くのかというのは、すぐ忘れるからだ」と書いているのも、これ自体も自分自身が忘れてしまうからなのだ。

だから本も、日記も、結局は“忘れないため”に書いているわけだ。

もちろん動画という手段もある。

けれど、動画には無駄が多すぎる。

脳は動画を見ても、実際にはその数パーセントしか認識していない。それにもかかわらず、一本を見るのに時間がかかりすぎる。効率が悪すぎるのだ。

やはり人は「書く」ことで整理し、「読む」ことで思い出す。この流れは、そう簡単に変わるものではないだろう。

そう、人の考えは、例えるならば電車から見える風景のようなものだ。

電車から窓の外を眺めていると「ああ、ここの景気いいな」と思った瞬間、すぐに新しい景色が流れてきて、景気をおぼえておくことは難しい。それと同じでつねに移ろいゆくからこそ、「これだ」と思った瞬間を残すために、シャッターを切るように文字にする。

それが「書く」という行為なのだ。





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